プロ野球

最も「アツい」のは誰だ!データからみるプロ野球最強の夏男とは!

今年の梅雨は例年以上に長期化しており、夏本番までもう少し時間がかかりそうである。今年は夏の風物詩である甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の中止もあり、より多くの野球ファンがプロ野球に注目しているかもしれない。
参考:【プロ野球】真の満塁男は誰だ!満塁最強打者ランキング

そこで今回は、これからの夏の暑さをものともしない選手や夏にこそ力を発揮するプロ野球最強「夏男」について、過去のデータから考察していく。

強打者デスパイネ・森友哉は夏にも強かった!

まずは、昨シーズンの夏に好成績を残した選手を探るため、8月のOPSランキングをみていく(表1)。

表1 プロ野球OPSランキング(2019年8月)
順位名前
(チーム)
OPS出塁率長打率
1デスパイネ
(ソフトバンク)
1.2730.4360.837
2森 友哉
(西武)
1.1830.4470.736
3木浪 聖也
(阪神)
1.1100.4630.647
4中村 剛也
(西武)
1.1050.4540.651
5ロメロ
(楽天)
1.1010.4200.681
6アルモンテ
(中日)
1.1000.4400.660
7ビシエド
(中日)
1.0720.4220.649
8外崎 修汰
(西武)
1.0250.4310.594
9清水 優心
(日本ハム)
1.0210.4500.571
10吉田 正尚
(オリックス)
1.0150.4660.549

50打席以上が対象

1位はソフトバンク・デスパイネ、2位は西武・森友哉であった。両者ともに言わずと知れた強打者であり、納得の順位である。他にも強打者として名の知られた選手が多く、彼らは夏の暑さをものともせず、シーズンを通じて安定した成績を残していることがわかる。

一方、3位の阪神・木浪聖也は昨シーズンの年間OPSランキング(300打席以上が対象)で89人中75位とかなり低いにもかかわらず、8月だけの成績に注目するとかなり上位にランクインしている。年間を通して活躍したデスパイネや森よりも、夏にこそ強い木浪が「夏男」と呼ばれるべき選手かもしれない。

夏に強い木浪聖也・夏に弱い中田翔!?

ルーキーイヤー、夏に本領発揮!

そこで、続いて8月のOPSと年間OPSの差分が大きい選手をみていこう(表2)。

表2 プロ野球OPS差分ランキング(ベスト10)
順位名前
(チーム)
差分
OPS
8月
OPS
年間
OPS
1木浪 聖也
(阪神)
0.4541.1100.656
2デスパイネ
(ソフトバンク)
0.3991.2730.874
3雄平
(ヤクルト)
0.2360.9590.723
4森 友哉
(西武)
0.2241.1830.959
5中村 剛也
(西武)
0.2171.1050.887
6栗山 巧
(西武)
0.2150.9020.687
7ビシエド
(中日)
0.2021.0720.870
8ロメロ
(楽天)
0.2001.1010.902
9島内 宏明
(楽天)
0.1910.9700.779
10岡本 和真
(読売)
0.1861.0140.828

8月に50打席以上、2019年通算300打席以上のみ対象

8月のOPS3位だった木浪が堂々の1位。このランキングをみても、彼はシーズンの中で夏に最も力を発揮する真の「夏男」と呼ぶにふさわしい選手といえる。

また、8月のOPSランキングで1位だったデスパイネが差分ランキングでも2位にランクインした。8月上旬にチームに合流する見込みだが、合流後早々に好成績を残してくれるだろう。

日本の4番は夏が苦手?

一方、夏を苦手とした選手たちもいる。昨シーズンの年間OPSよりも8月のOPSが低い選手についてみていこう(表3)。

表3 プロ野球OPS差分ランキング(ワースト10)
順位名前
(チーム)
差分
OPS
8月
OPS
年間
OPS
1中田 翔
(日本ハム)
-0.3820.3960.778
2バティスタ
(広島)
-0.2820.5810.863
3松田 宣浩
(ソフトバンク)
-0.2670.5180.785
4レアード
(ロッテ)
-0.2500.5600.811
5神里 和毅
(DeNA)
-0.2370.4920.729
6梅野 隆太郎
(阪神)
-0.2330.4860.718
7王 柏融
(日本ハム)
-0.2280.4190.647
8高橋 周平
(中日)
-0.2230.5520.776
9亀井 義行
(読売)
-0.1860.6000.786
10中島 卓也
(日本ハム)
-0.1790.3430.522

8月に50打席以上、2019年通算300打席以上のみ対象

なんと、ワースト1位は侍ジャパンで4番を務めた経験もある日本ハム・中田翔であった。言い換えると、彼こそが昨シーズン夏を最も苦手とした選手ということである。中田は8月のOPSがかなり低くワースト1位になってしまったが、年間のOPSではNPB平均を超えている。つまり、その他の月で8月の成績をカバーすることで好打者として結果を残し続けているのだろう。

歴代最強の夏男はバレンティン!

最後に、2001年から2019年までの8月の平均OPSから、21世紀最強の夏男についてみてみよう(表4)。

表4 プロ野球OPSランキング(2001年~2019年の各8月の成績)
順位名前
(チーム)
OPS出塁率長打率
1バレンティン
(ソフトバンク)
1.0780.4050.673
2鈴木 誠也
(広島)
1.0720.4530.619
3ビシエド
(中日)
1.0550.4460.609
4T.ウッズ
(中日)
1.0510.4180.633
5吉田 正尚
(オリックス)
1.0090.4280.581
6セギノール
(オリックス)
1.0040.3940.610
7カブレラ
(ソフトバンク)
0.9930.3960.597
8小笠原 道大
(中日)
0.9840.3990.585
9デスパイネ
(ソフトバンク)
0.9640.3780.586
10森 友哉
(西武)
0.9570.4030.554

2001年~2019年に300打席以上が対象。OB選手のチームはNPB最終所属球団

1位から3位まではソフトバンク・バレンティン、広島・鈴木誠也、中日・ビシエドと現役選手がランクインした。彼らは、毎シーズン継続的に8月に好成績を残していることから来月もチームの勝利に大きく貢献するに違いない。

OB選手で最も順位が高かったのは、横浜(現DeNA)や中日で活躍したT.ウッズであった。彼は本塁打王のタイトルを3度獲得しており、「夏に強い」というよりは「夏にも強い」といったところだろう。

夏の暑さも吹き飛ばす活躍に期待!

今回は、プロ野球最強の「夏男」について分析してきた。年間を通じて好成績を残すことに越したことはないが、「夏と言えばこの選手!」といった名物選手がいることはファンにとって応援し甲斐があるだろう。これから夏本番を迎えるが、今回紹介した選手たちがより一層活躍してくれることを期待したい。

Baseball Geeks編集部