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プロ野球

日本ハムの新外国人ロビー・アーリンを分析!高い制球力で新エースとなれるか!



目次
低速な4シームで投球を組み立てる!
ノビのある4シームと落差の大きいカーブ
ローテーションの一角を担えるか

昨シーズンの日本ハムは、2年連続でBクラスという結果に終わった。先発ローテーションの要であった有原航平とニック・マルティネスの退団が決まっており、3年ぶりのAクラス入りを果たすためには先発投手の補強が急務である。そこで球団は、メジャーで40試合以上の先発経験があるロビー・アーリンを獲得した。今回は、新エースとしての活躍が期待される有力左腕について、2020年のトラッキングデータを分析していく。
参考:楽天の新外国人アダム・コンリーを分析!平均153キロの速球派サウスポーの魅力とは!

低速な4シームで投球を組み立てる!

はじめに、平均球速と投球割合をみていく(表1)。持ち球は主に3種類で、球速はいずれもメジャー平均を下回っている。特に4シームはかなり低速な部類であり、スピードで勝負する投手ではないようだ。
参考:電撃復帰!上原浩治は巨人の救世主となるのか!「打たれない」140キロの秘密をトラックマンデータで徹底解析!

表1 各球種の平均球速と投球割合。スピードで勝負する投手ではなさそうだ

2020年シーズンのデータを分析。カッコ内はメジャー平均

特筆すべきは、この低速な4シームが投球の半分以上を占めている点である。多彩な変化球で勝負するタイプでもないことから、コントロールや出どころがみえづらいフォームを武器としているのかもしれない。さらに、4シームを除く残りの2球種は、それぞれ球速帯が異なるため打者のタイミングを外すうえで有効だろう。

また、2018年・2019年シーズンでは2シームを2割程度の割合で投じていた。昨シーズンはリリーフでの登板が多く、この球種を封印していた可能性がある。しかし、先発としての出場が予想されている日本では、再び2シームの割合が増えるかもしれない。そうなれば、対戦する打者にとっては警戒すべきボールが増えることになるだろう。

ノビのある4シームと落差の大きいカーブ

続いて、各球種のボール変化量をみていく(図1)。投球の中心となっている 4 シームは、ホップ成分が大きく、空振りを奪いやすいボールである。くわえて、変化量のばらつきが少なく、安定感が抜群である点も特徴的だ。

図1 各球種のボール変化量。4シームのホップ成分がメジャー平均より大きい

2020年シーズンのデータを対象

チェンジアップはわずかに逃げながら縦に小さく落ちるような球質で、落差がメジャー平均以上のボールが多く、奪空振りに期待が持てる。しかし、4シームとは対照的に変化量にばらつきがあるため、落差が大きなボールを安定して投げることができるかがポイントになるだろう。また、4シームと組み合わせて高低に投げ分けることで、いわゆるピッチトンネルを構成する有効なボールとなりそうだ。

一方、カーブは縦の変化量が非常に大きく球速も遅いため、速球待ちをしている打者にとってはカウントボールとして効果的だろう。しかし、4 シームと軌道が大きく異なるため球種の判別はされやすく、空振りを奪うボールとしてはあまり機能しない。そのため、強打者に対しては投球割合を減らすなどの工夫も必要になるかもしれない。
参考:ピッチトンネルの詳しい説明はこちら!

図2 アーリンのリスク管理表。外野フライ+ライナーの割合がメジャー平均より高い

最後に、リスク管理表を見てみよう(図2)。完全アウトはメジャー平均程度の値を記録している。先述の通り、アーリンの持ち球はどれも球速がかなり低い。しかし、昨シーズンの投球を振り返ると、各球種の特性を活かしてそれぞれコースに徹底して投球してる。この制球力こそが彼の最大の武器といえるかもしれない。

また、失点リスクの高い「外野フライ+ライナー」と「本塁打」 の割合がメジャー平均より高くなっている。やはり球速が劣る分、痛打されることも多いようだ。しかし、移籍先の日本ハムにはゴールデングラブ賞を受賞した西川遥輝や大田泰示など、守備力の高い外野陣が揃っている。さらに、本拠地である札幌ドームは長打が出づらいことが知られている。これらの要素がアーリンの活躍をサポートしてくれることに期待したい。

ローテーションの一角を担えるか

ここまで、アーリンの投球内容を分析した。投球の半数以上がメジャー屈指の遅さを誇る4シームという特徴的な投手で、高い制球力を武器にメジャーでローテーションを守ってきたことがわかった。日本ハムでは移籍選手の穴を埋める活躍が期待されているが、メジャーとプロ野球ではボールやマウンドに違いがある。一日でもはやく日本の環境に適応し、チームを3年ぶりのAクラスに導くことができるのか注目していきたい。

ロビー・アーリンのプロフィール

Robert Joseph Erlin
1990年10月8日生まれ(30歳)、左投右打、
パドレス(2013-2019) ー パイレーツ(2020) ー ブレーブス(2020) ー 日本ハム(2021)
【メジャー通算成績】
116試合 13勝20敗 防御率4.85

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Baseball Geeks 編集部