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プロ野球

ヤクルトの新外国人投手クックを分析!高速変化球が最大の武器



目次
4シームとカットボールを軸に組み立てるバランス型
カットボール・チェンジアップで打者を打ち取る
イノーアと共に先発の軸になれるか

ヤクルトにアリゾナ・ダイヤモンドバックスのマット・クック投手の加入が決定した。昨シーズンはメジャー9試合すべてで中継ぎでの登板であったが、2018年にはメジャー19試合の登板のうち14試合で先発した経験があるピッチャーだ。慢性的な先発投手不足であるチームを救う事は出来るのか。今回はクックのメジャー時代の投球データを分析していく。

参考:巨人の新外国人投手ビエイラを分析!平均球速156キロの高速ストレートが最大の武器!

4シームとカットボールを軸に組み立てるバランス型

まずはクックの各球種の球速と投球割合を見ていこう。持ち球は4球種で、投球割合は4シームとカットボールが7割以上となっており、この2球種が投球の中心といえるだろう(表1)。

表1 2019年シーズンの球種別の球速と投球割合。直球と変化球が半々の投球割合である
球種球速
(km/h)
球速
(%)
投球割合
(%)
4シーム149
(150)
100
(100)
48.1
カットボール143
(142)
96.3
(96)
28.3
チェンジアップ138
(136)
92.7
(91)
16.2
カーブ129
(127)
86.6
(85)
7.4

2019年シーズンのデータを分析。カッコ内はメジャー平均

特徴的なのは変化球の球速である。変化球の全球種で球速(%)はメジャー平均よりも速く、カットボール・チェンジアップは非常に速球の球速に近い。変化球であっても大きく変化するのではなく小さく高速に変化するボールで、日本では少ないタイプかもしれない。

カットボール・チェンジアップで打者を打ち取る

次に各球種の変化量を見ていく。4シームはホップ成分が小さくシュート成分が大きなシュート系の球質となっている(図)。

図 各球種のボール変化量。4シームはメジャー平均よりもシュート成分の変化量が大きい
※2019年シーズンのデータを分析

4シームは実質2シームのような球質のボールである。更には高速に変化するカットボールも持つため、いわゆるボールが「動く」タイプで、ゴロアウトが多い投手であろう

チェンジアップは小さな変化でシュート気味に沈むボールである。4シーム、カットボールとも球速や変化が近く、低めに集めればピッチトンネルを構成しやすいボールとなるだろう。
カーブは高速にやや変化の小さなボールで、パワーカーブ系の球質である。高速カーブの使い手はまだ日本では多くなく、投球割合を増やしても面白いボールかもしれない

表2 各球種の変化量と回転数。全球種の回転数がメジャー平均よりも少ない
球種球速
(%)
回転数
(rpm)
横変化
(cm)
縦変化
(cm)
4シーム100
(100)
2123
(2287)
30
(19)
36
(40)
カットボール96.3
(96)
2149
(2355)
-1
(-6)
19
(20)
チェンジアップ92.7
(91)
1668
(1807)
35
(34)
19
(18)
カーブ86.6
(85)
2404
(2523)
-15
(-23)
-16
(-24)

2019年シーズンのデータを分析。カッコ内はメジャー平均

イノーアと共に先発の軸になれるか

データを見ると、特筆すべき変化のボールというよりも、ボールを小さく動かしゴロを量産するタイプであるといえる。救援よりも、安定して試合を作る先発に素養があるかもしれない。制球が大事になるタイプであるだけに、日本のボールや環境に早期に適応できるかも注目していきたい。
ヤクルトはイノーアも先発投手候補として補強しているため、クックとイノーアの2先発でどれだけ勝ち星を積み上げられるかが、2020年シーズンのチームの順位にも影響しそうだ。

参考:ヤクルトの新外国人投手イノーアを分析!シュート系の速球が特徴

動画:クックのメジャー時代の投球。この日は先発で6回途中までノーヒットピッチングだった

マット・クックのプロフィール

マット・クック Matt Koch
1990年11月2日生まれ 29歳
ダイアモンドバックス2016-ヤクルト2020
通算メジャー成績
36試合 6勝6敗 防御率4.88(2016~2019)

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Baseball Geeks 編集部