Geeksウェビナーの詳細はこちら

詳細



1 件
プロ野球

ピタゴラス勝率から振り返るプロ野球~6月編~



目次
6月の平均得点・平均失点を分析!
首位ヤクルトは史上最速でのマジック点灯
前半戦を首位で折り返すのは?

交流戦も終わり、前半戦終了まであと1ヶ月というところまでペナントレースは進んでいる。今回は、先月に続き、「平均得失点」と「ピタゴラス勝率」という指標を用いて、6月(6月27日時点)の各チームの戦いを振り返る。ピタゴラス勝率について、詳しくは下記の記事を見てほしい。

参考:データで順位を大胆予想!ピタゴラス勝率でみる今季プロ野球の展望は!

6月の平均得点・平均失点を分析!

脅威のヤクルト打線!

まず、セ・リーグの平均得失点をみていく(表1)。
平均得点が最も高いのはヤクルトだ。平均得点は脅威の5点越えを記録した。交流戦MVPに輝いた村上宗隆の活躍もあり、首位を独走している。平均失点が最も少ないのは阪神だ。防御率・勝利数リーグトップの青柳晃洋と防御率リーグ3位を記録している西勇輝を筆頭に安定感を見せている。また、両チームともに平均得点が平均失点を2点近く上回っている点にも注目だ。

参考:2022年セ・パ交流戦振り返り【打者編】

表1 6月1日から6月27日までの平均得失点(セ・リーグ)

一方、平均得点がリーグワーストであったのは中日だ。先月に引き続き平均得点ワーストであり、野手陣の再建が順位浮上に欠かせない要素となっている。平均失点ワーストは読売だ。26日には球団史上最速の自力優勝消滅を記録するなど苦しいチーム状況だが、ここからの挽回はあるのだろうか。

参考:ピタゴラス勝率から振り返るプロ野球~5月編~

リーグトップの盗塁数を誇るロッテ!

次に、パ・リーグの平均得失点をみてみよう(表2)。
平均得点1位となったのはロッテである。チーム打率は最下位だが、交流戦最多盗塁数に迫る活躍をみせた髙部瑛斗を筆頭に、現在78盗塁と両リーグ含めても群を抜いている。機動力野球を展開しているのがプラスに作用しているのかもしれない。平均失点が最も少ないのはオリックスであった。24日のロッテ戦で4年ぶりとなる完封勝利や防御率リーグ1位の山岡泰輔、18日の西武戦でノーヒットノーランを達成し、勝利数リーグ1位を記録している山本由伸、セーブ数リーグ2位の平野佳寿など投手陣が盤石だ。

参考:オープン戦で好成績を残した打者は誰?シーズンでの活躍を大予想!

表2 6月1日から6月27日までの平均得失点(パ・リーグ)

日本ハムは平均得点が最も少なく、平均失点が最も多い。開幕から最下位を脱出できずといった苦しい状況が続いている。投手・野手共に歯車が噛み合うことに期待したい。

首位ヤクルトは史上最速でのマジック点灯

続いて、各球団の6月のピタゴラス勝率と実際の勝率をみてみよう(図1)。
交流戦で1位・2位を記録したヤクルト・阪神は勝率が7割を超えている。特にヤクルトは、13カード連続勝ち越し・プロ野球史上最速のマジック点灯など破竹の勢いを見せている。

一方、西武は実際の勝率がピタゴラス勝率を1割近く下回ってしまっている。6月12日の11得点(0失点)など大量得点で勝利した試合もある一方、一点差で負けた試合は5試合あった。接戦をものにできるかが、今後上昇へのカギになりそうだ。

図1 6月1日から6月27日までのピタゴラス勝率と実際の勝率

最後に、各球団の開幕から今までのピタゴラス勝率と実際の勝率をみてみよう(図2)。
年間の約半分となる約70試合が消化され、実際の勝率とピタゴラス勝率の相関関係が強くなってきていることがわかる。しかし、首位に躍り出たソフトバンクは実際の勝率がピタゴラス勝率を下回っている。統計的にはもっと勝率が高いはずであったといえる。楽天との首位争いが今後どうなるのかに注目したい。

図2 開幕から6月27日までのピタゴラス勝率と実際の勝率

前半戦を首位で折り返すのは?

ここまで「平均得失点」と「ピタゴラス勝率」の観点から、各球団の6月の戦いを振り返った。セ・リーグはヤクルトが首位を独走している。一方、パ・リーグはソフトバンクと楽天が熾烈な首位争いを続けている。前半戦を首位で折り返すチームはどこなのか。

スタンダードプランに登録無料すると

記事の続きや、コメントを読むことができます。

Baseball Geeks編集部