プロ野球

【パ・リーグ】Aクラスの前半戦をポジション別OPSから分析

パ・リーグは9月2日に全チームが60試合を消化し、折り返し地点を通過した。今シーズンはクライマックスシリーズに進出できるのは上位2チームのみであるため、後半戦では熾烈な上位争いが繰り広げられることが予想される。

今回は8月終了時点でのパ・リーグAクラスのポジション別OPSに注目して、後半戦の各チームの戦い方について考えていきたい。
参考:ポジション別OPSからみるチーム編成と育成

ソフトバンク:現役最強打者・柳田の打撃力

現在パ・リーグ首位のソフトバンクの打撃の要はなんといっても中堅手・柳田悠岐である。他チームの同ポジションに比べて圧倒的なOPSを記録しており、チームにとって非常に大きなアドバンテージとなっている(表1)。

表1 8月終了時点でのソフトバンクのポジション別OPS

一方、OPSがリーグ平均を下回っているポジションも多い。特に大きなマイナスを作っている二塁手・三塁手の打力が上がることで、2位以下に大差をつけてのリーグ優勝もみえてくるだろう。ソフトバンク一筋15年目の松田宣浩の再起、8月後半にチームに合流したグラシアル・デスパイネの活躍にも期待したい

ロッテ:左翼手・指名打者で安定した打力確保を目指したい

ここまでのロッテは一塁手・右翼手で高い打力を稼ぐことができている(表2)。これはそれぞれのポジションで固定出場している井上晴哉・マーティンの貢献が大きい。今後、リーグ首位を狙うためには彼らの安定した活躍が必要不可欠といえる。

表2 8月終了時点でのロッテのポジション別OPS

後半戦のポイントになるのは、リーグ最下位となっている左翼手と指名打者の打力だろう。どちらのポジションでも角中勝也・菅野剛士・清田育宏など複数の選手を入れ替えながら起用しており、苦労の跡が伺える。特に指名打者は打撃専門のポジションであり、強打者が起用されるケースが多い。他チームと打撃面で差を作らないためにも、まずは平均程度の打力を確保したい。

楽天:5つのポジションでトップに立つ打撃王国

今シーズンの楽天は、8月終了時点で唯一300得点以上を記録しており、パ・リーグ随一の打力を誇っている。ポジション別にみても、5つのポジション(二塁手・三塁手・遊撃手・右翼手・指名打者)でリーグトップのOPSを記録している(表3)。特にリーグ平均が低い二塁手・三塁手・遊撃手で強打者を起用できていることは、チームにとって大きなアドバンテージである

表3 8月終了時点での楽天のポジション別OPS

そんな楽天打撃陣の懸念点は一塁手の打力である。これまでは銀次が中心に起用されていたが、高い打力を確保することができなかった。8月下旬から同ポジションで起用されている鈴木大地の活躍や長打力が魅力の内田靖人の躍進が、楽天の後半戦をうらなう鍵になるだろう

後半戦も熾烈な首位争いが繰り広げられる

ここまで、8月終了時点でのパ・リーグAクラスのポジション別OPSをみてきた。

ソフトバンクは柳田が驚異的なOPSを記録しているが、ほとんどのポジションでリーグ平均以上の打力を確保できていない。投手陣が好調なだけに打撃陣の奮起に期待したい。ロッテは左翼手・指名打者に少なくとも平均程度の打力を備えた打者を起用し、打力の向上を目指したい。楽天は一塁手の打力が向上してくると、首位奪還もみえてくるだろう。クライマックスシリーズに進出するのはどのチームか。後半戦からも目が離せない。

Baseball Geeks編集部