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日ハムの新外国人投手バーヘイゲンを分析!高速2シームとパワーカーブが特徴!



目次
150キロの2シームが中心のゴロピッチャー
曲がりが大きな変化球も魅力
試合をつくる先発起用での期待

2016年以来のリーグ優勝を狙う日本ハムに、前デトロイト・タイガースのドリュー・バーヘイゲン投手の加入が決定した。一昨年は41試合に登板するなど実績十分の頼もしい助っ人である。今回はバーヘイゲンの特徴をトラッキングデータから分析していきたい。
参考:日本ハムの新外国人バーべイトを分析!150キロ超えの速球と高速変化球が特徴

150キロの2シームが中心のゴロピッチャー

まずはバーヘイゲンの各球種の球速と投球割合をみていこう。持ち球は投球割合が少ないチェンジアップも含むと5球種で、2シームとスライダーが併せて7割と投球の中心といえるだろう(表1)。
日本ではあまり多くないが、4シームよりも2シームの方が割合が高いタイプで、「動く」速球を中心にゴロを打たせて打者を打ち取るタイプといえるだろう。

表1 2019年シーズンの球種別の球速と投球割合。投球の軸は2シームとスライダーである
球種球速
(km/h)
球速
(%)
投球割合
(%)
4シーム151
(150)
100
(100)
12.6
2シーム149.6
(150)
99.1
(100)
40
チェンジアップ143.4
(136)
95
(91)
0.6
スライダー136.5
(136)
90.4
(91)
30.4
カーブ126.3
(127)
83.6
(85)
16.4

2019年シーズンのデータを分析。カッコ内はメジャー平均

また、全球種で平均よりも球速が速い点も見逃せない
メジャー平均に近く、メジャーでは目立つ球速ではないかもしれないが、日本では高速な投手となるだろう。日本では打たせて取るだけでなく、三振も増えてくるかもしれない。

曲がりが大きな変化球も魅力

次に、各球種のボール変化量からバーヘイゲンのボールの特徴を見ていく(図)。
ゴロ投手の素養を感じる球質であった。

図 各球種のボール変化量。スライダーは横の曲がり幅が大きく、カーブは落差が大きい
※2019年シーズンのデータを分析

速球はホップもシュートも小さなカット系の球質であった。高速な2シームと併せてボールを動かすことで、打者は高速に「ボールが動く」ように感じる投手であろう。
また、スライダーは変化が大きい。球速は平均程度有するため、大きく変化するボールで空振りも奪えるだろう。カーブは日本ではやや高速に大きく曲がるパワーカーブ系のボールである。見逃しを狙う場面だけでなく、ゴロも狙えるボールだ。
参考:“回転数多い=ノビのある球”ではない? データから迫る「ノビ」の正体

表2 各球種のボール変化量。スライダー・カーブはメジャー平均よりも大きく曲がる変化
球種球速
(%)
回転数
(rpm)
横変化
(cm)
縦変化
(cm)
4シーム100
(100)
2318
(2287)
11.2
(19)
37.7
(40)
2シーム99.1
(100)
2239
(2156)
31.9
(38)
23.9
(23)
チェンジアップ95
(91)
2127
(1807)
24
(34)
25.9
(18)
スライダー90.4
(91)
2279
(2428)
-22.7
(-14)
0.9
(5)
カーブ83.6
(85)
2414
(2523)
-29.5
(-23)
-39
(-24)

2019年シーズンのデータを分析。カッコ内はメジャー平均

歴代最多の本塁打を記録するなどフライボール全盛期ともいえるメジャーリーグとは違い、日本ではすくい上げるようなスイングの打者はまだ多くない。「動く速球」や、高速な変化球を丁寧に低めにコントロール出来れば、ゴロを量産し、先発としても救援としても多くのイニングを消化できるかもしれない。

試合をつくる先発起用での期待

メジャーでは中継ぎでの登板が多かったバーヘイゲンであるが、球種や投球スタイルを見るとゴロの山を築く投手として先発投手の素質もあるよう感じる。どんな役割として活躍するのか、来シーズンのバーヘイゲンに注目したい。
参考:「先発タイプ」ってどんな投手?持ち球からその適性を考える

動画:バーヘイゲンのメジャー時代の投球。当時マーリンズのスタントン(現ヤンキース)から三振を奪っていた

ドリュー・バーヘイゲンのプロフィール

ドリュー・バーヘイゲン Drew VerHagen
1990年10月22日生まれ、29歳、右投げ右打ち
タイガース2014-日本ハム2020
通算メジャー成績
127試合 10勝10敗 防御率5.11(2014~2019)

Baseball Geeks 編集部