プロ野球

【ドラフト特集】年齢構成からみる各球団の補強ポイント~オリックス編~



目次
得点力の確保が最優先の課題
山本・田嶋・山岡ら若手投手陣がキーポイント!
若手内野手の育成・獲得が急務
豊富な若手投手の育成に合わせたチーム戦略

昨シーズン、リーグ最下位でシーズンを終えたオリックス。オフシーズンにはメジャー屈指の強打者アダム・ジョーンズが移籍するなど、その補強にも注目が集まった。しかし、ここまでの戦いでは思うように勝ち星を獲得することができずにいる。

今回は、2014年を最後にAクラスから遠ざかっている同チームの展望を、10月26日に予定されているドラフト会議に焦点を当てながら考察していく。

得点力の確保が最優先の課題

今シーズンのオリックスは、平均得点数が3点台と他球団よりも圧倒的に低くリーグワーストである(表1)。僅差ではあるが失点数がリーグ4位であることを考慮すると、今後の編成や育成では得点力の底上げが最も重要な課題といえるだろう

表1 パ・リーグ順位表(9月13日時点)

山本・田嶋・山岡ら若手投手陣がキーポイント!

続いて、ここまでの試合で各投手がどの程度投球回を消化しているのかをみていく(表2)。

最も多く投球回を消化している山本由伸・田嶋大樹は、まだ20代前半の若手である。これは長期的に戦略を組み立てていくうえで、チームにとって大きな財産といえるだろう。また、一時ケガで離脱していたエースの山岡泰輔も投手としてこれからピークを迎える年齢であり、投手陣の未来は明るい。

表2 各投手の年齢と投球回(9月13日時点、10回以上の投手のみ対象)

今シーズンは、彼らの他にも多くの20代前半の投手が一軍のマウンドを経験している。先述した山本・田嶋・山岡は年齢的に2~3年以内に投手として最も成熟することが予想される。この期間にローテーションを守れる投手がさらに一人でも多く誕生すると、投手王国と呼ばれる日も近いかもしれない

若手内野手の育成・獲得が急務

続いて、ここまでの試合で各打者がどの程度打席を消化しているのかをみていく(表3)。

最も多く打席を消化している吉田正尚は、プロデビューした2016年から今シーズンを含め5年連続で2桁本塁打を記録する球界屈指のスラッガーである。吉田のような長距離打者は活躍期間が長い傾向にあるため、先述の投手陣がピークを迎えるタイミングにもチームの主軸としてその実力を発揮してくれるだろう

表3 各打者の年齢と打席数(9月13日時点、20打席以上の野手のみ対象)

現在、オリックスの内野手の得点力の低さは深刻な問題である。それにもかかわらず、打者として既にピークを迎えている20代後半以降の選手が多くの打席を消化している一方、若手内野手の出場機会の少なさが顕著である。このままでは、大きな打力向上は見込めない。今後Aクラス入り・リーグ優勝を狙うためには大きな改善ポイントだといえる。

去年、一昨年のドラフトでは紅林弘太郎・太田椋といった将来のスラッガー候補の獲得に成功しているが、彼らを一流の打者として育てあげるためにはまだ時間が必要だろう。そのため、投手陣が全盛期を迎えるタイミングで少しでも高い打力を確保するためには、若きスラッガーの育成だけでなく、即戦力として打てる内野手の獲得が急務だといえる
参考:【パ・リーグ】Bクラスの前半戦をポジション別OPSから分析

豊富な若手投手の育成に合わせたチーム戦略

最後に、登録されているポジション別の年齢構成から今後の戦略について考える(表4)。
投手陣に関しては、現在多くの若手が在籍している。そのため、今回のドラフトでは、即戦力よりも高卒投手のような時間をかけて育成する投手を獲得することで、長期的な戦略を立てていきたい

表4 ポジション別の年齢構成(9月13日時点)

野手陣には中堅からベテランの選手が多く在籍しており、今後はチームの高齢化も深刻な問題になってくるだろう。投手王国が完成した際に打撃面においても全盛期を迎えるためにも、今のうちから若手に経験を積ませ将来のスラッガーを育成していきたい。育成に時間がかかるポジションでは、大学生・社会人のような即戦力となる打者を獲得できるかどうかが重要なポイントとなるだろう

ドラフトで獲得すべき選手像

①得点源として即戦力になる内野手
②将来を担う若手野手
③大器晩成型の高卒投手

Baseball Geeks編集部