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MLB

サイ・ヤング賞最有力候補をデータで分析!投手三冠に輝いたビーバーの球質とは



目次
ナックルカーブを多投する特徴的な投球スタイル
三冠に輝いた投手の球質とは
メジャー史に名を残す投手となるか

いよいよ明日、サイ・ヤング賞が発表される。ナ・リーグのサイ・ヤング賞争いは稀にみる混戦となっている。一方、ア・リーグではインディアンスのシェーン・ビーバー投手の受賞がほぼ確実視されている。今シーズンのビーバーは、メジャー3年目にして防御率1.63、8勝、122奪三振と投手三冠を達成しており、その存在感を遺憾なく発揮した。今回は、今シーズンのトラッキングデータからビーバーの投球を分析していく。
参考:サイ・ヤング賞最有力バウアーを分析!驚異の奪三振能力が武器

ナックルカーブを多投する特徴的な投球スタイル

まず初めに、各球種の球速と投球割合についてみていく(表1)。
投球割合では、4シームとナックルカーブで6割以上を占めている。ナックルカーブをここまで多く投球する投手は珍しく、特徴的な投球スタイルだといえる。この球種が彼の中で最も自信のあるボールなのかもしれない。

表1 球種別の球速と投球割合

※カッコ内はメジャー平均

三冠に輝いた投手の球質とは

決め球となるのは落差の大きな縦スラ!

続いて、各球種のボール変化量についてみていく(図1)。
投球の中心となっている4シームのホップ成分はメジャー平均よりも約7センチ大きかった。打者が想像しているよりも「ノビる」ボールであり、空振りを奪いやすいといえるだろう
参考:ホップ成分が大きい速球は空振りを奪いやすいって本当!?

図1 今シーズンのボール変化量

投球割合が高いナックルカーブは、メジャー平均よりも高速であるにもかかわらず変化量が大きい。ゴロ割合をみると82.4%と非常に高く、長打を打つことは困難であることがわかる。

また、スライダーはいわゆる縦スラ系のボールで、球速は平均的だが落差が大きく特異なボールだといえる。奪空振り率は全球種の中で最も高い59.7%と驚異の数字を記録しており、ビーバーにとって最大の決め球といえるだろう。

表2 各球種の球速比とボール変化量

※カッコ内はメジャー平均

圧倒的な失点リスクの低さを記録!

ビーバーのリスク管理能力についてみると(図2)、完全アウト(奪三振+内野フライ)とゴロが約7割を占めており、メジャー屈指の失点リスクが低さを誇っている。特に、完全アウトの割合がメジャー平均をはるかに上回っていることが驚異的だ。
参考:奪三振の重要性とは!勝てる投手のリスク管理能力を分析

図2 ビーバーのリスク管理表

ビーバーは今シーズン、ダントツの数字で奪三振王のタイトルを獲得した。前年に高い奪三振能力をみせた投手は、次のシーズンにも同等の成績を残すことが多い。ゆえに、来シーズン以降のビーバーの投球にも大いに期待が持てるだろう。

メジャー史に名を残す投手となるか

今回は、サイ・ヤング賞の最有力候補であるビーバーの投球をみてきた。今シーズン投手三冠に輝いた右腕は25歳とまだまだ若く、将来性は十分にある。このまま故障などによる離脱がなければ、メジャー史に名を残す大投手となるかもしれない。来シーズン以降の投球にも注目していきたい。

Baseball Geeks編集部