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MLB

澤村拓一の投球データを分析!大谷を上回る超高速スプリットとは?



目次
超高速スプリットは驚異の大谷越え!
「ノビのある」4シームで空振りを奪えるか!
無失点投球はどこまで続くのか!今後の活躍に期待!

今シーズンから活躍の場をメジャーへ移した澤村拓一。新天地のレッドソックスでは、メジャーデビューから5試合連続無失点の投球を続けており、中継ぎとして重要な選手になっている。そこで今回は、昨シーズン地区最下位となったチームの立て直しに期待がかかる澤村について、ここまでのメジャーでの投球をトラッキングデータで振り返る。
参考:澤村拓一が所属するレッドソックスってどんなチーム?投打のキーマンを紹介!

超高速スプリットは驚異の大谷越え!

まず、各球種の平均球速と投球割合をみていく(表1)。投球割合が最も高い4シームは、メジャーの中でも高速であることがわかる。4月12日(日本時間)には、オリオールズ戦で最速156.4キロをマークするなど、球速に関する不安は少なそうだ。

表1 各球種の平均球速と投球割合。スプリットは驚異の球速を記録

カッコ内はメジャー平均

そして、最も注目するべきポイントはスプリットの球速である。球速比にして、なんとメジャー平均を6%も上回っている。球速が速いことで知られる大谷翔平ですら、同球種の球速比は92%である。これほど高速なスプリットを投球する投手はかなり珍しく、澤村の最大の特徴といえるだろう。
参考:大谷翔平は投打で最速!記録ずくめの今季初登板&二刀流をデータで分析

「ノビのある」4シームで空振りを奪えるか!

続いて、各球種のボール変化量を見ていく(図1)。投球の軸となる4シームは、ホップ成分が大きく、いわゆる「ノビのある」球質だ。球速が高速であることからも、かなり空振りを奪いやすいボールだといえる。

図1 各球種のボール変化量。4シームはホップ成分が大きなノビのあるボール

また、最大の武器であるスプリットはメジャー平均またはそれ以上の落差を記録している。澤村のスプリットと同程度の球速の球種といえば、2シームやカットボールなど小さく動く「ゴロを打たせる」ボールが一般的である。しかし、それらの速く小さく変化する変化球とは違い、澤村のスプリットは高速かつ大きな変化(落差)のあるボールだ。基本的に落差のあるスプリットを投げようとするとどうしても球速は落ちてしまう。そのため、澤村のスプリットのようなボールを投げる投手は大変珍しい。さらにいうと、4シームがノビのあるボールであるため、打者は実際以上に変化を感じるかもしれない。

しかし、変化量のばらつきが大きい点は改善の余地があるといえる。環境の変化があるとはいえ、特異なこのボールを最大限活かすためには、球質を安定させ自分の意図したボールを投げられるようにしたい。

図2 澤村のボール到達位置。抜けたボールが多くみられる

最後にボール到達位置をみていくと、全体的に投球腕側の右側にボールが集まっており、抜けたボールが多いことがわかる(図2)。4シームは空振りを奪いやすい球質であるため、投球コースにも気を配り、スプリットとのコンビネーションで威力をさらに高めたい。楽天に復帰した田中将大は、昨シーズン、高めの速球と低めの変化球を組み合わせることで高い空振り率を記録した。澤村も同様に、高低を使った投球をすることで、さらなる活躍につながるかもしれない。
参考:ポストシーズン直前!田中将大の2020年をデータで振り返る

無失点投球はどこまで続くのか!今後の活躍に期待!

ここまで、メジャーデビューから無失点投球を続ける澤村の投球をみてきた。高速かつ落差のあるスプリットは、メジャーでも十分に通用しそうだ。しかし、球質の安定化や制球力など課題もみられた。まだまだ環境の変化に慣れないかもしれないが、対応力が試される。中継ぎ不足となっているチーム内で、移籍1年目からどのような活躍をみせてくれるのか、今後のプレーも要注目だ。

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Baseball Geeks編集部