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MLB

【今さら聞けない!】MLBのプレースタイルの特徴とは?NPBとの違いを比較!



目次
スモールベースボールが特徴のプロ野球
三振を恐れず長打を狙うメジャー
今後のプレースタイルの変化に注目!

同じ野球という競技でも「プロ野球」と「メジャー」を比較する場合、それらのプレー内容の違いについて議論されることが多い。例えば、プロ野球を説明する際には機動力や小技を活用した「スモールベースボール」という言葉がよく使われる。対してメジャーのプレーについては、多少のミスは気にせず、大きな体格を活かしたホームラン量産の野球をイメージする人が多いだろう。そこで今回は、過去のプロ野球・メジャーのデータから、両リーグがどのように得点を奪う傾向にあるのかを比較していく。
参考:【今さら聞けない!】MLBの構造はどうなっている?NPBとの違いを比較!

スモールベースボールが特徴のプロ野球

まずは、1試合あたりの盗塁数とバント数を比較していく(図1・2)。過去5年間のデータでは、盗塁数・バント数ともに、ほぼすべてのシーズンにおいてプロ野球が上回っている。
やはりプロ野球には、ランナーをひとつでも先の塁に進めるために機動力や小技を使う、いわゆるスモールベースボールが根付いているのかもしれない。一方、メジャーのプレースタイルには、塁に出たランナーは打って返すという傾向があるといえる。

図1 過去5年間の1試合あたりの盗塁数の比較
図2 過去5年間の1試合あたりのバント数の比較

三振を恐れず長打を狙うメジャー

続いて、昨シーズンのプロ野球とメジャーのイベント割合を比較していく(図3)。最も差がみられたのは三振の割合で、メジャーがプロ野球を上回っている。さらに、長打の割合もメジャーのほうが高いという結果がみられた。このことからも、多くの人が持つイメージの通り、メジャーでは三振することを恐れずフルスイングで長打を狙うプレースタイルの選手が多いのかもしれない。また、フライボール革命が起きたことも、この傾向に拍車をかけているといえるだろう。実際に、過去5年間の1試合あたりの本塁打数は、いずれの年もメジャーが上回っている。日本球界にもフライ打球を意識する選手が増えてきたように感じるが、先述の通りスモールベースボールが根付いているプロ野球にこの傾向が浸透するには時間がかかりそうだ。

図3 昨シーズンのイベント割合の比較

一方、単打・ゴロアウトの項目では、プロ野球の割合が上回っている。多くの選手が、長打は狙わずに野手の間を抜くような打球で、次の打者につなぐ意識を持っているのだろう。また、三振の割合が少ないことからも、追い込まれてからは何としてでもボールをバットにあてて出塁するという戦術をとる選手やチームが多いのかもしれない。
参考:フライボール革命は日本人にも可能か?長打量産に必要なものは?

今後のプレースタイルの変化に注目!

ここまで、盗塁やバントの数・イベント割合を比較することで、プロ野球とメジャーのプレー内容の違いをみてきた。プロ野球ではランナーをひとつでも進塁させたり、次の打者に何としてでもつなぐという意識が強くみられた。スモールベースボールという言葉が指す機動力や小技を使った戦術は、アマチュア野球でも多くみられ、日本球界に根付いている要因のひとつかもしれない。一方、メジャーでは三振を恐れずに、より得点につながりやすい長打を目指す打者が多いようだ。近年、計測機器の発展などにより、様々な理論が横行している。これらの影響により、双方のプレースタイルが今後どのように変化していくのか注目である。
参考:イベントのリスクからみる野球の本質!「過程」から理想の投手像を考える

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Baseball Geeks編集部