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【プロ野球】あの人は今!元日本ハム・マーティン、前田健太似のチェンジアップに注目!



目次
メジャー平均を超える高いリスク管理能力!
平均球速越えの4シームと多彩な変化球
最大の特徴は前田健太似のチェンジアップ
投球スタイルの変化でさらなる活躍に期待!

先週ついにメジャーリーグ(以下、メジャー)が開幕した。今シーズンは9名の日本人選手が在籍しており、馴染みのある彼らを応援する野球ファンも多いだろう。しかし、メジャーには彼ら以外にも日本に馴染み深い選手がいる。

現在、アトランタ・ブレーブスに在籍するクリス・マーティン投手は、2016~2017年の2シーズンに渡り日本ハムでプレーした。2016年にはクローザーを務め、2勝0敗19ホールド21セーブ、防御率1.07と好成績を残しチームの日本一に貢献した。日本ハムへの移籍前はヤンキースで田中将大と共にプレーした経歴も持つ。

昨シーズンはレンジャースで開幕を迎え、シーズン途中でブレーブスに移籍。両チームで合わせて58試合に登板した。今回は、今年34歳を迎えたベテラン投手の特徴を、昨シーズンのトラッキングデータから分析していく。

メジャー平均を超える高いリスク管理能力!

まず初めに、マーティンのリスク管理表をみていく(図1)。
守備の最大の目的は失点を防ぐことであるが、その中で投手がやるべきことは失点のリスクが少ない完全アウト(三振+内野フライ)・ゴロ打球の割合を増やすことである。マーティンはこのどちらの割合もメジャー平均以上であり、リスク管理能力に優れた投手だということがわかる
参考:奪三振の重要性とは!勝てる投手のリスク管理能力を分析

図1 クリス・マーティンのリスク管理表。完全アウトとゴロの割合がメジャー平均以上

平均球速越えの4シームと多彩な変化球

続いて、各球種の球質をみていく(表1)。
中継ぎ・抑え投手は持ち球の種類が少ないことが多い。しかし、マーティンは5つの球種を使い分けており、投球スタイルは先発投手に近いといえる
参考:「先発タイプ」ってどんな投手?持ち球からその適性を考える

最も投球割合が高いのは4シームであった。球速はメジャー平均以上で、まさに投球の軸としての役割を担っている。その他の球種はバランス良く投球されており、打者は的を絞ることが難しいだろう

表1 球速と投球割合。軸となる4シームの球速は平均以上
球種球速
(km/h)
球速
(%)
投球割合
(%)
4シーム154.3
(150)
100
(100)
44.7
2シーム153.3
(149)
99.4
(99)
18.8
カットボール147.4
(142)
95.5
(95)
14.6
チェンジアップ143.2
(136)
92.8
(91)
12.2
スライダー138.5
(136)
89.8
(91)
9.7

2019年シーズンのデータを使用。カッコ内はメジャー平均

最大の特徴は前田健太似のチェンジアップ

最後に各球種のボール変化量をみていく(図2)。
投球の中心である4シームは、変化量をみると平均的なボールであった。高速ではあるが、打者にとって見慣れた軌道で向かってくるということである。球種が多彩であるため、他の球種の投球割合を高めることが今後のポイントになるかもしれない

図2 各球種の変化量。チェンジアップの落差が大きい
※2019年シーズンのデータを分析

高速かつ小さく逃げる2シームはバットの芯を外すボールとしてかなり有効である。このボールが高いゴロ率の要因になっているに違いない。

カットボールは球速が平均的にもかかわらず、曲がりが大きい。コースに決まればかなり打つのが困難なボールである

最大の特徴はチェンジアップだ。高速かつ落差が大きいため、スプリットに近いボールだといえる。ツインズ・前田健太のチェンジアップにも似ており、空振りを量産できる球質である
参考:ドジャース前田健太投手快投の鍵は「落ちる」チェンジアップ

投球スタイルの変化でさらなる活躍に期待!

今回は、昨シーズンのマーティンの投球を分析してきた。彼は年齢的にすでにベテラン投手の域に入っている。しかし、球速はメジャー平均以上で、リスク管理能力も非常に高い。今後の活躍にはまだまだ期待が持てるだろう。先述した通り、4シーム中心の投球から多彩な球種を織り交ぜた投球にシフトチェンジしていくことで、今シーズンさらなる好成績を残すに違いない。

Baseball Geeks 編集部