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MLB

平野佳寿の2020年データを分析!得意のスプリットを武器に勝負の4年目へ!



目次
低下傾向の球速に歯止めがかかるか
シュート成分増加の4シームと球質安定のスプリット
勝負のメジャー4年目はどこの球団で迎えるのか

メジャー3年目のシーズンを終えた平野佳寿。昨シーズンは新天地シアトル・マリナーズでクローザーとしての活躍を期待されたが、新型コロナウィルスに罹患した影響で初登板がシーズン中盤までずれこんだ。結果的に4セーブをあげたものの、防御率は5点台と満足のいく成績を残すことはできなかった。そこで今回は、今後の去就にも注目が集まるベテラン右腕について、2020年の投球データを分析していく。
参考:2020年の山口俊の投球を分析!データからみえた特徴的な投球術とは!

低下傾向の球速に歯止めがかかるか

まずはじめに、各球種の平均球速と投球割合をみていく(表1)。持ち球は主に4シーム・スプリットの2球種のみである。スライダーの投球もみられたが、投球割合が1%に満たないため今回はデータから除外している。

表1 各球種の平均球速と投球割合。持ち球の4シームとスプリットは球速が低下している

上段は2019年、下段は2020年のデータ

元々球速で勝負するタイプの投手ではないが、どちらの球種も平均球速が低下傾向にある。来月37歳になるベテラン右腕にとって、球速の低下防止は今後の大きな課題となりそうだ。さらに、昨シーズンはスプリットの投球割合が上昇した。4シームの球速低下を得意のスプリットでカバーしようという意図があるのかもしれない。

シュート成分増加の4シームと球質安定のスプリット

続いて、各球種のボール変化量をみていく(図1)。4シームは、いわゆる「ノビのある」球質である。球速こそ低速であるものの、変化量をみると空振りを奪いやすいボールだということがわかる。しかし、昨シーズンはシュート成分の増加がみられた。より高い奪空振り率を記録するためには、特徴的な大きなホップ成分は維持しつつ、シュート成分を減らすことが求められるだろう。
参考:ホップ成分が大きい速球は空振りを奪いやすいって本当!?

図1 各球種の平均ボール変化量。スプリットはメジャー平均より落差が大きい

薄い円は2019年、濃い円は2020年のデータ

代名詞のスプリットは、メジャー平均以上の落差を記録している。さらに、4シームに対して真縦に落ちるようなボールで、こちらもかなり空振りを奪いやすい球質である。また、4シームとは対照的に、球質に大きな変化はみられない。レベルの高いスプリットを安定して投球することができているといえるだろう。
参考:メジャーリーグで投球される球質の特徴~ボール変化量とは~

図2 2020年と2019年のリスク管理表。完全アウトの割合が大きく低下した

リスク管理表をみると、2019年と比較して、昨シーズンは大きく成績を落としたことがわかる(図2)。その要因として、奪三振率の低下が挙げられる。2019年には10.36を記録していた奪三振率も、昨シーズンは8.02まで低下した。結果として、完全アウトの割合が大きく低下してしまったと考えられる。また、四死球の割合が増加していることも大きな懸念点である。与四球率は年々悪化しており、制球難が大きな課題として浮き彫りになっているといえる。
参考:奪三振の重要性とは!勝てる投手のリスク管理能力を分析

4シームの球速低下やシュート成分の増加を改善するとともに、高低のコースに確実に制球することが、今後もメジャーの舞台で投げ続けていくためのポイントとなりそうだ。

勝負のメジャー4年目はどこの球団で迎えるのか

今回は、平野の2020年のデータを2019年のデータと比較しながら分析した。昨シーズンは、開幕の延期や試合数の短縮、新型コロナウィルスへの罹患など調整が難しいシーズンであったことは間違いない。昨シーズン後に再びFAとなり、今年はどのユニフォームに袖を通すことになるのか未だ不透明である。いずれにせよ、得意のスプリットを武器に昨年以上の活躍がみれることに期待したい。

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Baseball Geeks 編集部