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MLB日本人投手のストレートを分析!ダルビッシュ・田中らの球質の違いとは!

ダルビッシュ有・田中将大らメジャーリーグ(以下、MLB)で活躍する日本人投手たちの特徴を分析してみると、持ち球や投球割合は投手によって様々であった。その中でも「投球の中心」と言われることが多いストレートは全投手が持ち球としており、大谷翔平をはじめ多くの投手が高い投球割合を誇っていた。
参考:2020年MLB日本人投手を分析!多彩な球種のダルビッシュ・球速1位大谷の投球スタイルとは?

今回は「ストレート編」と題し、トラッキングデータを用いてそれぞれの投手の球質を紹介していきたい。

大谷とダルビッシュは平均球速が150キロ越え!

まずは平均球速を比較する(表1)。球速が最も速かったのは大谷であった。大谷・ダルビッシュは先発ながらMLBの平均球速を上回っており、高い奪三振率にもつながっているといえるだろう。一方、菊池・前田・田中・平野の4人は、MLB平均以下の球速であった。

ダルビッシュ・田中・前田とMLB経験が長い投手はストレートの投球割合が高くないことからも、MLBのなかで「球速」で勝負するのは簡単でないのかもしれない。

表1 ストレートの平均球速比較。大谷・ダルビッシュは先発投手にも関わらずMLB平均越えの球速
順位選手平均球速(km/h)投球割合(%)
1大谷 翔平155.646.3
2ダルビッシュ 有151.426.8
3菊池 雄星148.948.9
4前田 健太148.233.7
5田中 将大147.327.5
6平野 佳寿146.648.0
MLB平均150.036.1

平野のホップ成分、田中のシュート成分が大きい

続いて、ボール変化量を使ってストレートの「球質」について見てみる(図1)。最もホップ成分が大きかったのは平野であった。球速は日本人投手の中では最も遅かったものの、落差の大きなスプリットと組み合わせてほぼ2球種のみで勝負している。
参考:ホップ成分が大きい速球は空振りを奪いやすいって本当!?

図1 ストレートの変化量比較。菊池のデータは反転

また、シュート成分に着目してみる。シュート成分が大きかったのは田中で、小さかったのがダルビッシュであった。

昨シーズン、田中は高めのボールゾーンへの投球が増えた。MLBでは球速もホップ成分も特筆しないため、ストレートを見せ球にスプリットやスライダーで勝負するスタイルにシフトしているのであろう。

ダルビッシュはいわゆるカット系の速球で、変化球と組み合わせやすい球質と言えるだろう。多彩な変化球を操るダルビッシュにとっては非常に効果的な球質と言えるだろう。

ストレートを基準に変化球を考える

今回はストレートにスポットを当て、MLB日本人投手の球速や球質を比較してきた。次回は「変化球」と題し、スライダーと落ちる系の球(スプリット・チェンジアップ)の球質について見く。
ストレートの球質も踏まえ「この球質ならこの変化球が合うかも」と考えながら読み進めていただけるとより楽しめるかもしれない。

Baseball Geeks 編集部