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プロ野球

【オリンピック野球:イスラエル】文武両道に挑め!野球デバイス開発のモスコットとイノベーションの修士号ワンガー



目次
モスコット:バッティングを科学するゴロピッチャー
ワンガー:投手・一塁手・イノベーションの三刀流
文武両道のイスラエル代表に注目

東京オリンピックでは文武両道を極めた選手の活躍も目立つ。女子ロードレースでは数学の博士号を持ち、大学で指導をするアナ・キーゼンホファが金メダルを獲得した。本記事では、野球界の文武両道選手としてイスラエル代表のジョン・モスコットとベン・ワンガーを紹介する。
参考:【オリンピック野球】イスラエル代表と選手を紹介!経験豊富な元メジャーリーガーがチームを牽引!

モスコット:バッティングを科学するゴロピッチャー

ジョン・モスコットはメジャーで8試合の先発経験がある投手で、オリンピックでも初戦の韓国戦で先発登板を果たした。現在はBLAST MOTIONで知られる野球やゴルフのスイング軌道を測定する計測機器メーカーであるBLAST社で顧客担当として働きながら、オリンピックに向けて調整してきたようだ。仕事ではバッティングを科学する、文武両道の選手といえるだろう。

27歳の時に怪我で引退後、傷を癒やし五輪に参加したモスコットだが、初戦の韓国戦で肘を故障して代表からはすでに離脱している。再びの登板をみることはかなわないものの、彼のピッチングスタイルを紹介していく。

モスコットの投手としての特徴は、ホップ成分が少なく垂れるボールである(図1)。4シーム・2シーム・チェンジアップは縦の変化量がメジャー平均に比べて小さく、まるでサイドスローのような変化をするボールとなっている。ゴロになりやすい球質であるため、初めて対戦する打者は注意をする必要があるだろう。

参考:【オリンピック野球:傾向と対策】イスラエル代表のゼイドとブライヒ!メジャーの球団スタッフがオリンピックに挑む!

図1 モスコットの各球種のボールの変化量

※2016年のトラッキングデータを使用

モスコットのリスク管理表をみると、右打者から多くゴロを奪っていることがわかる(図2)。一方、左打者にはフライ性のあたりを多く打たれている。左打者相手にはスライダーの投球割合が低く、左打者を苦手としているようだ。また、完全アウトの割合がかなり低い点も特徴といえる。球速が速くないため、空振りを奪うことは苦手なようだ。

図2 モスコットのリスク管理表
ジョン・モスコット

1991年8月15日生まれ(29歳)、右投右打
レッズ(2015ー2016)
【メジャー通算】8試合 0勝0敗 防御率6.82

ワンガー:投手・一塁手・イノベーションの三刀流

ベン・ワンガーはメジャー経験も、マイナー経験もない異色の選手だ。現在はマイアミ大学の大学院に所属し国際ビジネスを専攻するかたわら、大学リーグで活躍している。イェール大学を卒業後、すでに南カリフォルニア大学でイノベーションの修士号を取得しており、2つ目の修士号取得に挑戦しているというから驚きだ。

ポジションは投手・一塁手の二刀流。2020年のリーグ戦では投手としては13試合無失点、打者としては打率.410の記録を残した。実際にアメリカ戦、メキシコ戦では投手として登板、韓国戦では一塁手として出場を果たした。二刀流と文武両道を同時に達成する、稀有な野球選手となっている。

ベン・ワンガー

1997年4月6日生まれ(24歳)、右投右打
メジャー・マイナー経験なし
イェール大学-南カリフォルニア大学-マイアミ大学

文武両道のイスラエル代表に注目

本記事では文武両道なオリンピック代表選手として、野球イスラエル代表のジョン・モスコットとベン・ワンガーを紹介した。彼らが活躍することは、全世界の文武両道を目指すスポーツ選手にとって励みになるだろう。彼らのオリンピックでの飛躍に期待したい。

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Baseball Geeks編集部