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【独占】MLB挑戦の山口俊が語る!ピッチングスタイル確立のためのデータ活用

今季よりメジャーリーグに挑戦する山口俊投手。渡米前にさらなるパフォーマンス向上のためトラッキングシステムによる球質の測定を行った。新天地での活躍が期待される山口投手に自身のピッチングスタイルやそれに対するデータの活用方法、今後の展望について語ってもらった。

フォームのモデルチェンジでメジャーに挑戦

―今回、トラッキングデータの測定を行った目的は何でしょうか?

山口 少しフォームのモデルチェンジをしたいなと思っていたので、データを用いてそのあたりの研究をしたかったというのがまず1つ目。その中で実際自分のイメージとデータが一致しているかどうかの確認をするのが2つ目です。

―測定してみていかがでしたか?

山口 回転数、回転軸、リリースの位置が自分のイメージした通りに測定されていました。今まで取り組んできたことが良かったんだと、ちょっと安心しているところです。
参考:“回転数多い=ノビのある球”ではない? データから迫る「ノビ」の正体

―肘を少し高く上げることを意識されているようですね。ご自身の中ではメジャーで戦っていくにあたりどのような面でそれが必要だと思っていますか?

山口 僕は動く4シームではなく、純回転のきれいな4シームが必要なのかなと思っています。それは、プレミアで外国人のバッターと対戦して感じたので、それ以来肘を上げることを意識するようにしています。

―ジャイアンツではシーズン中にデータをパフォーマンス向上に結び付ける取り組みはしていたのですか?

山口 リリースポイントの確認にデータを使っていました。良いときと悪いときが結構あからさまに(数字に)出るので、ポイントを修正していくためにデータを使っていました。

データを活用したピッチングスタイルの構築

―今まで、データと自分の感覚が違っていたりすることはありましたか?

山口 ありますよ。自分がめちゃくちゃ良いと思っていても、いざ見てみたら「あれ?」っていうこともありますし、逆のパターンもあります。なんで抑えられたのかなっていうくらい数字が悪い場合もありますし…感覚とのすり合わせって結構難しい部分も多々あります。

―それでもデータは使った方が良いと思いますか?

山口 僕の考えは、知らないより知っていたほうが良いなと思います。ボールの軌道も含め、自分はどういうピッチングスタイルのピッチャーなのか、データを使っていろいろ研究するのと、自分の理想だけで研究していくのだと、やっぱり客観的に自分を知って投球したほうが確実に抑えられるのかなっていうのがありますね。

球質測定を行う山口俊投手

―今回の測定では何か新しい発見はありましたか?

山口 自分のイメージしてきたピッチャー像と、データで見た自分のピッチングスタイルが真逆だったんです。高めのまっすぐで空振りを取るっていうピッチングスタイルと思ってやってきたんでが、実際にデータで見ると僕はホップ系ではなく、垂れる真っ直ぐでした。ゴロを打たせるピッチャーだっていうのがデータで分かりました。
参考:ホップ成分が大きい速球は空振りを奪いやすいって本当!?

―自分のデータを見て、メジャーで通用しそうだなと手ごたえのあったボールは何でしたか?

山口 今のところ単純にフォークボールっていうのが勝負球になるとは思います。ただ、今カットボールを投げ始めていて、もしかしたら使えるかなっていうのはデータを見て今日改めて感じました。

―昨シーズン同様、データを活用しようと考えていますか?

山口 そうですね。あとはメジャーのボールになって、どうなるのかっていうのを確認していきたいです。正直今の段階ではそこまで力を入れていないので、それが実際に指にかかりだしたときにどうなのかっていうのは、データでも見てみたいなとは思いますね。

山口俊投手のプロフィール

1987年7月11日生。2005年ドラフト1巡目で横浜ベイスターズ(現、横浜DeNA)に入団。2017年にFAで巨人へ移籍。昨季オフにポスティングシステムを使用し、メジャーリーグへの挑戦を表明。2020年シーズンからは、トロント・ブルージェイズでプレイする。

Baseball Geeks 編集部